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家造りとお金の話・・・32 安心と安全の違い

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東日本大震災から4年半になります。
「災害は忘れたころにやってくる」といいます。

日本列島、豊かな自然と綺麗な水と空気そして明確な四季があり、
世界の中でもっとも安全で治安が良いといわれる我が国。

そんなすばらしい国に残念なことに『地震や災害』が、ある日
突然襲ってきます。

しかし警告は常日頃出されていて

今後三十年で70%とも言われている『首都直下型地震』もそうです。

首都直下型地震・・・震度7になるとどんなことになるか、まずは、備えることですね。

地震が起きても「安全な家」=「耐震性に優れた家」です。

でも、「安全」と「安心」はどうも微妙に違っている気がします。

そこでまず「安全」を考えてみます。
それは、

①「耐震等級3」の家を造ると決める
関東大震災の1.25倍、阪神淡路大震災の1.5倍の地震に耐え、

   そして伊勢湾台風の瞬間最大風速約50m/sの1.2倍の力に耐えられる
   「耐風等級2」も満たします。

(耐震等級)とは
1は・・・阪神淡路大震災相当の地震に対して倒壊・崩壊しない程度。
           これなら十分ですか?
           今建築されている住宅の大半は、このレベルです。
           普通に考えると、これは標準コスト内で建てられるということ。

           何度も繰り返す余震による損傷や時には倒壊を考慮していません。
釘や金物・仕口で剛結合している部分が、ゆるんでしまう、破壊されてしまう
           その結果、住み続けることが危なくなる・・・衝撃に耐えたけれど
           住めない家になる・・・それが問題。

      2は・・・東京の場合で震度6強~7程度の地震に対して倒壊・崩壊しない程度で
          関東大震災時の東京で観測した地震の揺れに相当するといわれてます。

      3は・・・阪神淡路大震災の1.5倍の地震に対しても倒壊・崩壊しない。

      突然地震が起きても、倒壊しない・建物により命の危険が生じない「安全」を
      どこまで求めるか、それは建て主次第です。

    「安全」
       地震に対して「頑張って、踏ん張って耐える」それが耐震性能。
       建物は頑張れても、テレビや家具が飛んできたら…危険です。
       地震に備えて、家具やタンスをある程度固定することはできても、
       身の回りの品全ては無理無理。
       こうしたことを考えると、建物が大きく揺らされないことが必要になってきます。
       そこで「免震」「制震」が役に立ちそうです。
       
       「安全」と「安心」を求めて・・・
   
       では「安心」とは・・・

家造りとお金の話・・・31 メンテナンスは大切

『住まいのデザインと日常の清掃』・『メンテナンス』

ハウスメーカーの広告を見ると、驚くほど大胆に大きな窓やFIXが
取り付けられている。

明るく開放的な家をデザインしているのだろう。

それを見て『すばらしい・・・』とか『素敵・・こんな家に住みたい』と
多くの人は思うことだろう。

最近の傾向なのか、都市型のデザインといえばよいのだろうか、
庇の出の少ない片流れの家も多くなった。

その家の窓には、細長いFIXや小さな窓を「これでもか」というほど
ちりばめたもの家もある。

新鮮な感じもする『かっこよい』デザインなのかもしれないが・・

家は建てたときから
当たり前だが、日々の生活が始まり、掃除が伴ってくる。

高い所の窓、吹き抜けのFIX等・・

誰が掃除をするの・・・結局出来ないだろうな。

我が家も、そろそろ35年・・・手付かずのまま掃除も出来ないまま
埃が溜まりに溜まった場所がある。

完成したときには一番自慢したくなる場所だったが、
今では
10年に一度の外壁塗装時にしか掃除が出来ない。

中の窓も、内部足場がない限り無理・・・

契約前の打ち合わせには、デザインとしても「夢」が必要なのは言うまでもない。

今話題の「国立競技場」もデザインが斬新で選ばれたものの

  いざ、施工となると信じられないほどコストがかかるうえ、以後毎年のメンテナンス費用も
  膨大になるということで「白紙」になった。

日常の生活や以後のメンテナンスも考えながら外観やデザインは考えたいもの。

それと、『窓』は熱が一番出入りする場所。

だから、性能の低い窓を下手につけると光熱費がかかる場所。
具体的には
夏の熱は約70%が窓やFIXから入ってくる、これは大きい。

それでも大きな窓やFIXがつけたいなら、
熱をカットする性能の良いサッシやガラスを選ぶことをお勧めしたい。

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我が家には
縦長のFIXが・・・特注のブラインドもガラスも20年もの間
           手付かずのまま、そして照明器具の交換も出来ない。

そもそも、いつ掃除をしたか記憶がないくらいです。

同じようにならないでくださいね。

家造りとお金の話・・・30 地震に強い家づくり①

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世界の地殻エネルギーの1/10が日本に集まっている。

活断層が活動期に入り大地震の可能性が高まっている・・・・・
2011年3月11日に東日本大地震が発生してしまった。

その大震災の傷跡も癒えないというのに、近いうちにM8クラスの巨大地震が
起きる可能性があると指摘されている。

日本人なら誰でも「地震の多い国に住んでいるのだ」とわかっている。

わかってはいても
こんな恐ろしい報道があれば誰だって怖い。

その地震による被害を少なくする工夫はないのだろうか。

いつ地震が起きるか・・・地震を予知する研究が続いているが、
        一週間前にわかるのならともかくわずか数秒前にでは被害を防ぐ対策は取れない。

国レベルの地震予知が期待できないとしたら、せめて自分の身は自分で守りたい。
(私は地震予知の情報をネットで購入している)

そしてなによりも、
地震発生時に「家族の命を守る」シェルターとしての家を造ること。

3/11大震災では地震による被害、火事による被害ではなく、
巨大津波による被害がすさまじかったため巨大地震なのに地震被害の実態が見えない。

そこで、阪神淡路大震災のデーターを調べてみた。

*『14分間の真実』****

神戸の監察医の調査によれば、阪神淡路大震災における死亡者の92%は、

地震直後14分間に生じた建物倒壊による、圧死・窒息死だった。

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この事実から学ぶことは、大地震に対する備えとしてまず何をおいても、
地震で倒壊しない家が必要ということだ。

本来の家の果たすべき役割を突き詰めて言えば『家は家族の生命財産を守るシェルター』

当たり前の事として
『その家が凶器になる』こんなことは絶対に避けなければならないと思う。

「耐震」   「制震」   「免震」 という言葉と、その違いそして
コストについて取り上げてみたいと思います。

家造りとお金の話・・・29 地震強い家づくりのコスト

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災害列島・日本で大切なのは

『家はシェルター』でなければならないという事。

いつまた起きるかわからない大地震、特に首都圏直下型や

東海・東南海・南海地震がいつ起きるのか・・・不安です。

なにか、大自然の猛威を目の前に見せつけられ、
「あるがまま」を受け入れているのかもしれません。

若い人たちは、車をそんなに欲しがらなくなり「身の丈サイズ」の自然体で

生活するようになった気がします。

日々の生活も、無理をしません。

金銭的にもとてもシビアです。

そこまで・・・と思う私が、昔の習慣を引きづっているのかも。

3/11以前と以後は家づくりの基本的な考え方が大きく変わりました。

家づくりの要望から、オール電化が少なくなりました。

そして、住宅の価格についてもシビアに比較する人が多くなっています。

しかし価格も大切ですが、「家がシェルター」としてしっかりと家族を守れなければ

大切なお金をかけた意味はありません。

そこで、改めて『家はシェルターだ』とシンプルに結論を決めた上で、

耐震性能に必要な建築費用と維持管理に必要なコストを

出来るだけ具体的に、まとめてみたいと思います。

現場で感じていること・・・契約時・目先の費用と維持管理コスト、そしてランニング

心理的な部分についても、取り上げてみたいと思います。

家造りとお金の話・・・28  手間賃

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狭小敷地の建てた三階建て住宅・イングランドブリックと左官工事の外壁

「●●手間」
洗面化粧台やキッチンに限らず、商品を取り付ける作業や大工さんの仕事も
すべて「職人の手間」

職人手間の難しいのは「職種によって手間代が異なる」こと、
建てる家の内容によって
職人の能力が違うことなど、工場のラインで仕事するようなわけにはいきません。

必然的に、アドリブや現場作業が多ければ
それだけ職人に支払う金額も増えることになります。

ローコスト系の住宅会社では巾木一メートルの
取り付け価格まで細かく決まっている・・・といいます。
私のように同じ家を造ったことのない人間には
ベルトコンベアでの作業と同じ感覚に感じ理解不能できません。

世の中に言われる「ブラック企業」のように、
総額賃金が決まっていて次の工程の人が
仕事をする日が組まれていれば、必然的に
それにあわせて夜遅くまで作業をすることになります。

会社からすればきわめて合理的に資材を決め、それにかかる時間と賃金を決める。
でも、これでは職人ではなく「組立工」の仕事です。

建築費の多くを占める人件費をカットする・・・
それが完成原価を安くする最大の方法であることはいうまでもありません。
しかしそれで仕上がった家は、造る人の情熱も思いいれもまったくない「箱」です。

職人さんの仕事について
昔のことですが・・・二時間程度で終わった作業の費用について
お客様から指摘をされたことがありました。

確かその内容はこうだったと思います。
「たった二時間で15000円とは高すぎる!」

10時ごろに来て、手直し工事が昼前に終わったのですから、確かに二時間です。
時給にすると・・・7500円、だから高いということだったのでしょう。

そこで、職人の世界の話をさせてもらいました。
この現場に来るのに一時間、帰りも一時間、そしてこの現場が入ったために
次の現場が出来ないので職人さんの今日の仕事はこれで終わりです。

丸々一日仕事をする新築現場なら、日給にすると20000円~25000円になります。
結果として、彼にとっては5000円の減給になるわけです。
だから
ちょっとした仕事に、時間を割いてくれる「求める作業の専門職人」の手配は
今の時代、とても難しいものです。
また、気持よくお客様の都合に合わせて日程を調整してくれる
職人となると・・・
なかなかいないわけですね。

こうして説明して理解されたかどうか・・・もし理解できなければ専門職人は無理。

便利屋サン的な人以外は仕事を請けることは出来なくなります。

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住宅工事といっても、その求められる内容は多岐にわたります。

新築現場は、日々の日当は安くとも、総日数と総額が納得いく金額になります。

しかし、例えばクロスの張替え、それもトイレだけの場合はどうでしょう。
畳一畳のトイレで壁と天井の張替えをしたとします。
この面積合計するとトイレの戸と窓を除くと・・・
(高さ2.4㍍×壁合計長さ5.4㍍=12.96㎡ー1.5㎡≒11.5㎡)
になります。

新築現場なら普及品のクロスの㎡あたりの材料と手間賃は≒1500円~1800円(消費税は別)
仮に1500円ならば・・・11.5x1500=17250円

これに既存のクロスをはがす手間と
下地補修と処分費用を10000円にみても合計27500円です。
ほとんど一日かかる作業ですから、職人の手間とクロスの価格をみると
これで請ける会社はまずないでしょう。

一般的にこのケースの価格は消費税は別にして
≒40、000円となります。

新築のときと改装の場合は同じ職種でも価格が異なっているわけです。
●●職人の手間でハッキリいえることは
その仕事内容で決まり、
時給換算ではない・・・ということです。