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大震災後の家づくり・・・ナゼ耐震性能にこだわるか。

これまで、大地震発生時に安全を確保するために、地盤問題そして構造計算は不可欠だとお伝えしてきた。
3/11大震災、そしてこれから起きる可能性が高いと危惧されている直下型地震等、この国に暮らすからには何よりも地震に強い家が必要ではないだろうか。
なんと世界中で発生している大地震、震度6レベルの地震の20%はこの日本で発生しているという。
そして今、地震の活動期に入ったとなる何をさておいても地震に備える必要があると思う。
特に東京・横浜・首都圏は地震に関しては世界中で一番危険な地域といわれている。
世界の大都市における災害危険度指数というのがあるそうで、
それによるとロンドン30.0、ニューヨーク42.0、大阪・神戸・京都は92.0でロンドンの三倍強だという。これでも相当に危険だと思うが。
では、首都圏はどうかというと・・・・なんと710.0なのだ。
これは悲しいが現実だ。
(地震になれすぎ・・・ニューヨークでは小さい地震で大騒ぎしていたのに)
しかし、既存家屋の耐震補強の実施率は驚くほど低いうえ、学校などの公共建築物も大地震で倒壊する恐れがあるという。
補強工事をするには予算が足らないとかいう理由で・・・
そこにある本音は「来たら来た時だ」なのだろうか。
半分諦めの境地かもしれない。
公共建築が当てにならないとすると、一番の避難場所はなんといっても「我が家」
「我が家は最高のシェルター」と言えるようにしたいもの。
その為には、一般住宅も「確かな構造計算」に基づいて家づくをするが必要がある。
こんなことを言い続けている私に親しい友人は「そこまでやる必要はないのでは・・・」「それにお客さんは安い家を求めているのだから、高くなる構造計算は避けるべきだよ」などという。
「家づくりをビジネスだけ」と割り切れば彼らの言うとおりだと私も思う。
それなの「半分ドンキホーテかもな・・・」と自問自答しながらも続けているりには、訳がある。
あまり人に言えることではないし、出来れば黙っていたい出来事。
自分の恥・会社の恥を告白しなければならない。
  Sさんご家族・・・「家がつぶれる・・・」
  私は・・・・・・  「これで会社が・・・」
こんな経験二度としたくない。
だから、姉歯問題『構造計算疑惑』が起きたときこの問題を誰よりも深く理解できていたと思っている。

とても恥ずかしいけれど、正直にお話しする。
それは、1996年に建築した90坪、三階建て事務所兼用住宅での出来事です。
                                           

大震災後の家づくり・・・地震に強いツーバイフォー

首都直下地震 切迫する東京湾北部地震と首都直下地震
元東京大学地震研究所教授 溝上 恵氏 巨大地震権威16人の警告 「日本の論点」編集部編 文春新書 より
1~2年に一回大きな地震があってふつう。
(今世紀前半から、日本は地震活動期に入っており、国家の存亡にかかわるほどの大規模な被害が想定される地震が切迫している、と危惧されている。
日本は世界有数の地震国だけに、1~2年に一回は全国のあちこちで、大きな被害をもたらす規模の地震が起きている。
しかしそのこと自体は、日本列島の地震活動としてはとくだん異常事態ではなく、むしろ普通のレベルであると認識すべきだ。・・・・)

世界でも有数の地震国といわれる日本、このように地震は当たり前なのだ・・・といわれるとこの国に暮らし続けなければならない私たちにとって、生活の大半をすごしている住宅の耐震性能は生命にかかわる不可欠な基本性能だといえる。
住宅は在来木造・伝統工法・軽量プレハブ等々いろいろあるが・・・
その中でも、地震に抜群の強さを発揮する工法がツーバイフォー工法。
それはこの家づくりの特徴、外からの力を床、壁、天井の6面が一体となって建物全体で受け止める仕組みにある。
地震の揺れを床・壁・天井で効率よく吸収し、負担が一部分に集中することを防ぎ、また、それぞれの各面は枠組材と構造用合板等を一体化させたパネル=“ダイヤフラム”になり、優れた耐震性の源になっている。
建物の床や天井を形成する水平ダイヤフラムは外からの力を分散するとともに、建物のネジレを防止。
壁を形成する垂直ダイヤフラムは、建物の変形や倒壊を防ぐ機能を持っている。
床や天井に水平ダイヤフラムを、壁に垂直ダイヤフラムをそれぞれ配し、これらがツーバイフォーを形成している。
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ツーバイフォー工法は別名「枠組壁工法」と呼ばれるように、家全体が6面体の集合体で構成されている。
「面と面」で建物にかかる力を全体で受け止める、だから地震に強い。

そのすぐれた耐震性を有するツーバイフォー住宅をより進化させたのが「2x6工法」
ツーバイフォーの外周部に使う枠組み材は89㍉(在来木造の3寸弱)それを138㍉(4.6寸)と大きくしたのが2x6工法で1.5倍強になるわけです。
こうすることでより地震に強い家を造れる。
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(それだけでなく1階の天井高を普通の2400㍉から2700㍉へと300ミリも高くすることが出来、室内の空間を豊かにする。しかも、必要ならば49㍉も余分に壁に断熱材を挿入することで断熱性能を高めることも可能となる。)

大震災後の家づくり・・・地震に強い家づくり②

巨大地震から身を守るには最低限「地震で倒壊しない家」に住んでいなければならない。
ではあなたが選択した住まいは、絶対に地震で倒壊しないと言い切ることが出来るだろうか。
今、どこの建設会社、工務店でも地震に対しては様々な工夫をしているはず、だから普通は
心配しないでいいはず・・・・
しかし、それでも心配なのが家を建てる場合の心理だと思う。
だから、振動台の上に建物の実物をのせて実験をし、その映像を見せたりしている。
だから、大丈夫ということを言いたいのだろうが、少し冷静に考えてみればわかることだが
その振動実験の家は『あなたの建てる間取り、外観の家』と同じなのか。
同じなわけはないし、実験棟には実験レベルの振動で壊れるような建物を使うはずがない。
だから何よりもまず、これから建てる我が家は
『安全・地震に強い家』だというわかりやすい根拠を示してほしいのだが、邸別の構造計算を根拠として示されることは少ない。

それを承知で地震に関して、いま住宅を評価するとしたら・・・
ハウスメーカーの造る家は、「社内的にやってはいけないことが明確にある」
だから、ある意味では安心・・・これは「まったくの自由設計は出来ない」ということでもある。
彼らの言うフリープランというのは、一定の制限内でという条件付だからだ。
では全国的なFC(フランチャイズ)住宅は、正直言って玉石混合、よくわからない。
これもハウスメーカー同様に『制限が多い会社』は独自に構造解析している場合が多いので安心かもしれない。
しかし、こうした構造解析をFC本部で全数行っているかどうかはわからない。
だから、仮にFC系の会社で住宅を検討しているのなら必ず構造解析しているかどうかを聞いてみたほうがよい。
それ以外、例えば町場の建設会社・工務店・設計士の造る家は在来木造・2x4工法などに関係なくバラバラでこれこそ本当にわからない。
ただ本当に自由設計が当たり前それゆえにハウスメーカーと真逆でどうしてもプラン優先になりやすく構造に無理をしてしまう可能性がある。
こうしたところで住宅を建てるのなら、費用はかかるがこれから建てる我が家が地震に強いのかどうかをしっかりと解析してもらい、弱かったら構造を工夫するか安全なプランに変えるかしたほうがよいと思う。
例えば三階建て住宅では構造計算は必須条件だ。
そういえば最近こんな記事が出ていた。

「津波被害・・木造3階は被害が少ない」***

国土交通省によると大震災の津波被害調査の結果、木造3階は1、2階建てに比べて流出・全壊の割合が大幅に低かったことがわかった。
津波の高さにもよるが、最大で50倍以上の差が見られ、その理由として木造でも3階建て以上の"建物は近代的工法"で建てられている比率が高いためとみられ、同省は「今後詳しく分析し、復興などに生かしたい」としている。
調査は、青森県から千葉までの6県62市町村の約23万棟を対象に実施。
建物の構造と階数、浸水の高さ別に被害状況を分析した。木造1,2階建てとも、津波の高さが2.5~3㍍になると流出・全壊の割合が急上昇し、1階建ては62.8%,2階建ては51.8%に達した。
これに対し、3階建てはわずか1,2%で、50%を超えたのは8~10㍍だった。

1、2階建ての家では50%を超える被害にもかかわらず3階はたった1.2%の被害で済んでいたとは驚きだ。
その理由として国土交通省では「3階建は"近代的工法で建てられている"比率が高いためとみられ・・・・・」としている。
近代的な工法で建てられているから・・・ウソばっかり・ハッキリ言えばいいのに・・
でも、いえないんだよね。
近代的工法などといわずに「3階建は構造計算が義務になっている」
耐震性能や火災に対してガチガチの計算と施工が絶対条件になっていると・・・
一方、平屋や2階建ては、「構造計算は必要とされていない」・・・だからこんなにも大きな被害の差がでている????
これが、本当ではないだろうか。
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住む人の生命財産を守る・・・家を造るときの最低条件のはず。
にもかかわらず、相変わらず平屋や2階建てで「邸別構造計算」とそれにもとづいた図面を作成し施工をしている会社は全国でも数えるほどしかない。
今日にも起きるかもしれない首都圏直下型地震や東海・南海・東南海地震。
内陸部は津波が無いから・・・ではなく今回の津波による被害から学ばなければならないのは、巨大地震の被害だ。
これからは『すべての建物に構造計算をする』
これが義務化しなければ被害は防げない。
地震の予知は難しいし、仮に予知できたとしても地震の被害を最小限にとどめることが出来なければ、家族の生命と財産は守ることは出来ない。

大震災後の家づくり・・・地盤保証⑥

・地盤保証
敷地調査の結果、補強がいるのか要らないのか、地盤補強が必要ならばその内容と補強費用が提示される。
そして地盤補強をした場合には期間10年、3千万円不動沈下保証がつくのが普通なのです。
調査に基づいて補強したのだから保証は当然、では幸いにして
「地盤は大丈夫です補強は要りません」こんな場合は・・・・
補強工事は一切しないで済む反面、万一その調査が間違えていたら「不動沈下」を引き起こし建て替えしなければいけない結果になるかもしれません。
だから地盤調査の補強入らないという場合も地盤保証をさせる必要がある。
保証書
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大震災後の家づくり・・・地盤の確認⑤

・地盤調査は欠かせない。
多くの建設業者がその方法は異なっていても地盤調査を実施している。
当社の場合は「スウェーデン式サウンディング試験」を地盤調査の専門業者に委託している。
調査をするときは祈るような気持ちで、地盤のよいことを期待するけれど残念なことに軟弱地盤が過半数を占めている。。

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建築業者やお施主さんは、100万円単位の費用が必要な地盤補強は出来れば避けたい。
これが本音だ。
だから、建築業者が自社調査するときはどちらかというと、甘い調査結果となってくることがある。
例えば、大手鉄骨ハウスメーカーで土地を紹介されて土地の契約していた人いた。
もちろん、建物契約もそのハウスメーカーと取り交わしていたのだが希望のプランが出来ないことに不満を持ったため、ハウスメーカーの作った立派な敷地調査図と地盤調査結果データーを持参し来店された。
それを見ると「敷地地盤は良好」という評価になっている。
普通ハウスメーカーの調査結果に疑問を抱くことはない。
しかし、改めて専門の調査会社でお客様も立会いの上で調査した。
すると補強が必要との結果が出たのだ。
(南面は3㍍以上も低く、土留め擁壁をしてある)
不動産会社の調査結果はあまり当てにしないほうが無難ということになる。
地盤調査が甘くて建物が傾いたとしても、誰も保証してはくれないということで困るのは・・・
だから保証の伴わない地盤調査は「気休め程度」に思っていたほうが良いと思う。