・強さを実証・・・阪神大震災で証明された地震に強い家造り・
1995年1月17日午前5時46分、兵庫県南部を襲った阪神・淡路大震災。
震度7というまれに見る激震に加え、大都市の直下で発生した地震であったために、想像をはるかに超えた大惨事となってしまいました。
この地震による家屋の被害は全壊約10万1000棟、半壊を含めた一部損壊が約28万9000棟以上(平成7年4月24目の自治省消防庁発表より)。
しかし、このような壊滅的な状況下でさえツーバイフォー住宅のうち96.8%が
特に補修をしなくても継続して居住可能な状態を保ったことがわかっています。
※残り3.2%は、地盤の移動・液状化及び隣家のもたれかかりにより住宅の一部が損壊したものです。
ここで一番注目したいのが、建物の倒壊です。
なんといっても、人的な被害をもたらした最大の原因は、建物の倒壊による圧死や窒息死だったのです。
本来は人の命と安全を守るべき住まいが、**まさしく凶器となってしまい
そこに住む人に襲いかかってきたのでした。
アップロードファイル 860-4.jpg
以上は実際に起きた大震災後に調査された事実です。
耐震実験のように一定の条件の下で行われて実物大試験ではないのです。
現実の地震は広範囲で、しかも敷地や条件が一軒一軒異なっています。
(震度7といわれる首都圏直下型地震、この地震で壊れないだけではなく継続して居住できる状態を保つことはその後の生活設計にとても重要なことです。)
柱と梁で構成されている在来木造住宅は『点接合』ですが、
地震に強いツーバイフォー工法は
「床・壁・屋根が一体となったモノコック構造」が基本です。
アップロードファイル 860-1.png
この構造により地震の揺れを6面体の建物全体で受け止めて力を分散させます。
地震による力が一点に集中しないために建物の倒壊や損傷が起きにくいと考えられているのです。
また、枠組み材と構造用耐力面材などを一体化させることで、ねじれやせん断力を軽減するので、縦揺れ、横揺れの両方に対して強さを発揮します。
ツーバイフォー工法の特性を確かめるために、ツーバイフォー住宅と在来鉄骨軸組工法による住宅にそれぞれの重さに比例した力を加えて、その伝わり方を比較してみたところ、ツーバイフォー工法は枠組された木材部と構造用合板が「面」となって揺れの力を受け止め、分散・吸収します。
アップロードファイル 860-2.jpg
アップロードファイル 860-3.jpg
在来鉄骨軸組工法では加えたカが柱や接合部などに集中し、部分的に負担がかかりやすい構造になっており、そこが耐震性の差として表れたのです。
(床や天井に水平ダイヤフラムを、壁に垂直ダイヤフラムをそれぞれ配し、
これらがツーバイフォーを形成しています。)