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国産材は環境対策の優等生

木は再生可能な資源の優等生。

一時期、割り箸を使うのは環境破壊につながると言われていました。あなたも、森林を伐採することは、「環境破壊」につながると考えていらっしゃいますか?続き
日々の仕事の中では、そういうことを意識していないはず。
むしろ、「身近にあるこの木材を使って家造りが出来たら・・・」と考えておられるでしょう。

しかし、現実には外材、それも北欧産ホワイトウッドの集成材を使った家が多くなってしまったのです。
なぜ、身近にある木材ではなく輸入材を使うのか・・・
造り手である工務店や建設会社から見たら
国産材の持つ構造的な問題が解決されない限り、国産材を使って家を建てたくともできない現実があります。
そんな現実は少しだけ脇に置いておき、世界規模で問題になっている「環境問題」と「森林の役割」を考えてみます。


木は、二酸化炭素を吸って酸素を放出し、炭素を蓄えて成長していきます。京都議定書では、温室効果ガスの削減目標として、二〇〇八年から二〇一二年までの排出量を、基準年である一九九〇年の水準に比べて六%削減することを約束しています。そのうちの三・九%が森林の炭酸ガス吸収分として割り当てが認められました。

となると、「やっぱり、木を伐採すると環境に悪いんじゃないか」と考えてしまいます。
すべての木が二酸化炭素を吸収するのならそのとおりなのですが、中には二酸化炭素を吸収しなくなってしまった木もあります。

そもそも、木は二酸化炭素と水を原料に光合成をして、酸素を放出します。成長期の木は、より多くの二酸化炭素を吸い酸素を出すのです。しかし、成長が止まった木は、あまり酸素を蓄えず二酸化炭素をそのまま出すようになります。この成長が止まった木を伐採し、若木を植えることによって、二酸化炭素をより多く酸素に替えることができる森になるのです。

「そんな面倒なことをしなくても、自然にまかせればいいのではないの」と言う人もいることでしょう。しかし、日本の森林は既に自然の姿ではありません。人間の手を入れるのを前提とした森になっているのです。だから、自然にまかせると、水害など思わぬ災害を引き起こしてしまいます。
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このような災害を防ぐためにも、成長してしまった木を伐採し、その後に若木を植林することが、森林を守り、二酸化炭素の吸収や地球温暖化を防ぐことにつながるのです。