省エネルギーを判断するとき、ただ単に使用するエネルギー量だけを見て判断していないでしょうか?
エネルギーを使用しないことだけでなく、 「作る時にCO2を排出しすぎていないか」「運搬するときはどうか?」 といった生産から廃棄までの段階での総合的なエネルギー量で、省エネルギーかどうかを判断しなければなりません。
では、木造軸組住宅はどうでしょうか。
家造りに必要な材料の生産や運搬にかかるエネルギー量を、CO2排出量で表しているグラフを見てみることにします。
ファイル 40-1.jpg
木造軸組住宅と、鉄筋コンクリート造(RC造)と、鉄骨造で比較すると、木造軸組住宅のエネルギー量が、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の二分の一から三分の二と、その少なさが歴然としています。
この違いは何から来るものなのでしょうか?それは、住宅の要となる柱や梁などの構造材の違いです。
グラフを見ると、木造は鉄やコンクリート材料に比べて、製造にエネルギーがかからないことと、材料が軽く輸送エネルギーがかからないことが一目瞭然です。
しかも、木造軸組住宅は、地球温暖化ガスの一つであるCO2を蓄積します。このグラフにそのCO2蓄積分を考慮すると、他工法の構造材はCO2の蓄積はないですから、大気中のCO2削減に対する貢献度の差はもっと広がることになります。
木造軸組住宅は、環境対策の優等生なのです。